○救助艇は、基本的には救助活動目的であるが、その他にも、曳航、サルベージ、救急活動、油汚染防除活動等の業務を行う。更に、多くの艇は夏期にレジャーボートによる長距離航海に対するエスコートも行う。 ○救助艇は、乗り上げたボートの船底調査、プロペラからの漁網・ロープの除去等、各種の水面下作業に対応できるように、最低1名の潜水士を常に乗船させている(通常は2名乗船させる)。 ○救助艇は、VHF,SSB、携帯電話、DF(方向探知機)、レーダー、デッカ、衛星航法装置等を装備している。また、救助用設備として、救助ネット、揚収ボート(PICK−UPBOAT)、携帯型あか汲みポンプ、潜水用コンプレッサー、消火設備等を搭載している。 ○新船の建造や大きな修理は特定の造船所と契約して行う。 ○協会の設立以来、主として排水型で長い航続距離の救助艇によって伝統的な遭難救助を実施してきたが、1973年頃から高速の救助艇の建造に着手した。 ○課題は、救助艇に搭載するすべての装備の標準化(STANDARDIZE)である。 ○現在の各種類(クラス)の艇から、今後、最高速度30ノット程度の60フィートと75フィートの主要な2つのクラスの艇で整備することを計画している。 救助艇は救助活動が主目的であり、いち早く現場に到着するために滑走艇タイプの高速艇を開発整備しているが、医療や消火、汚染防除などの援助活動をおこなうことができる多目的型艇の建造もおこなっている。 Sea.ondition3で速力25ノット以上、航続距離800マイル、艇体は船殻アルミ、甲板強化プラスチックで1996年1月と5月に竣工した。 1998年から2000年にかけては、救助艇勢力の変ぼう期であり、リプレースした艇で32隻体制となるだろう。 4.財政 ○協会の1996年の運営費予算の収入の部を見ると、総収入2億9,100万クローネで、内訳ではゲーム・マシン等の収入が1億4,000万クローネで48%、政府補助金19%、富くじ分配金14%となっている。 ○運営経費の相当部分は、全国の数千人の男女からの色々な種類の任意資金に依っている。収入財源は、3つの柱から成る(国家補助金、ゲーム・マシン、支援料金と宝くじ)。運営経費のために、例えば婦人グループが編もので得た金を提供するなど国内各地で多数の男女のボランタリー活動による資金集めがおこなわれている。 ○特に、新しい救助艇の建造経費は協会の独自の資金で賄う必要があることから、2000年までを予定している救助艇の近代化計画では、企業、協会、又は個人からの、多くの寄付、遺贈等がなくては困難である。 協会への寄付については税の減免の対象となっている。
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